9年浪人し早稲田に合格した彼が得た自己肯定感 沢山の苦労があったからこそ前向きになれた

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なんとしても自分の才能を、存在を、努力を証明したい。そうした信念を掲げた私は、26歳にして勇気を出し、大きな決断をします。地元を離れ、都心部の予備校に移ることにしたのです。このまま来年も同じ予備校で同じ勉強をしたら、確実に自分はどこにも合格できない。資金的にも9浪の1年が限界。何かを変えなければいけないと感じたためです。

「安く、志望校への合格実績があるノウハウを持っているところへ行こう」

そう思い立った私は京都の中心街の予備校に入り、家賃1万2000円の物件を借りてそこから通うことにしたのです。

9浪目にして起こった急成長

予備校のノウハウは、私とピッタリ合いました。そこは、週に数回の確認テストと、独自の模試を実施してくれる環境でした。アウトプットの機会が豊富で、自分の欠点を数値で割り出してくれるシステムが整っていたのです。

例えば、「なんで自分は早慶の試験問題で出てくる英文の意味はわかるのに、ちっとも問題が解けないのか。点数に結びつかないのか……」8浪目の私はずっと、この問題に頭を悩ませていました。しかし、その苦悩も予備校を移ることで解決しました。

今までの私は英単語の暗記ばかりしていて、精読力・文法力が欠如していることに気づかなかったのです。私は英語の勉強を始めるとき、単語がわかるだけで文章が読めると思い込んでいました。

しかし、実際はそんなことはありません。単語力・文法力・精読力・長文読解力など総合的な理解を深めなければ、英語の偏差値は大きくは上がらないのです。そして、私が志望する早慶レベルの問題の選択肢は、例外なく高度な精読力・文法力が求められていました。

私は偏差値を項目ごとに細かく出す予備校に入って初めて、単語力と比較して精読・文法力が10ポイント以上低いことを知れたのです。この差は、授業を受けるだけの今までの予備校では、永遠に気づけなかったことでした。

先生に勉強法を聞きながら、いびつな能力の差を埋めればよかったのです。長かった……これに気づくのに8年かかりました。都会の予備校に行って、本当に良かったと思いました。

予備校で正しい勉強方法を徐々に身につけ、私は2018年度入試で早稲田大学教育学部に合格しました。

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