フィリピン留学中にインターネットでマレーシアのインターンを調べ、自ら会社へアプローチした末、約1カ月間の日系IT企業でのインターンシップが決まった。職種は現地の企業に対しての営業である。
「顧客探しから始まり、電話して、資料を送り、アポ取り、商談をします」。最も苦労したのは、現地企業への電話での営業だ。英語の場合は加藤さんが担当したが、中国語やマレー語対応の場合はローカルスタッフに代わってもらった。
「初めは、英語で、しかも会ったこともない顧客にいきなり営業電話をすることにとても緊張しました。当初は通話の途中で切られてばかりでした」
もともと、 加藤さんは営業をやりたいという志望はあまりなかった。「営業は、こちらの商品や意見を強気で売るというイメージがあり、自分には向いていないと思っていました。しかし、留学中に鍛えた英語でのプレゼンテーション力を、実践の場を通してさらに伸ばしたいと思い、営業に挑戦しました」。
マレーシアならではの苦労は?
実際に営業をやってみることで、考えは変わったのか。
「営業は、こちらの意見を押し付けるのではなく、相手とのコミュニケーションが大事だということがわかりました。たとえ商品がどんなによくても、相手にニーズがないかぎり売れない。ヒアリングをとおして、それを引き出すことが大切ですね」
慣れない英語で知らない国で、はじめての営業というとハードルが高そうだが、マレーシアならではの苦労はあったのか。「マレーシアは親日国家で、日本の会社ということで最初はいい印象を持ってくれるのですが、それとビジネスは別物です。現地の人たちはお金にセンシティブで、商品が魅力的でも価格が高いと切られるケースも多い。しかし、回を重ねながら自分なりのアプローチ方法を模索し、初めよりもアポが取れる確率が上がり、相手に伝わりやすい表現方法が身についた。そこが段々と自信につながっていきました」。
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