とはいえ、謙介さんも昭和の時代に生まれ育ったエリート男性である。自分の中にモラハラ的な部分があるかもしれないと恐れて予防策を講じている。
「ナツさんに何かしてもらったら感謝の言葉を忘れないようにして、変な部分が出てこないように注意しています。呼び方も大事だと思っていて、奈津と呼び捨てにはしません」
週末を別々に過ごしても構わない2人
のんびり屋なのにポイントは押さえている謙介さん。東京の東部で見つけた3LDKの新居にはそれぞれの仕事部屋がある。家賃は謙介さん、水道光熱費は奈津さんが払うことを提案した。
「僕は財産を遺せたりはしないので、僕が死んだ後はナツさんに1人で生きていってもらわなければなりません。できるだけ貯金してね、と思っています」
奈津さんは家事全般が苦ではないので分担は考えていないが、「ホテルライク」な生活を心がけてきた謙介さんは片付けを積極的に担うに違いない。奈津さんはライフスタイルにとくにこだわりがないので、謙介さんの好きなようにやればいいのだ。
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インストラクターの奈津さんは週末に仕事が入ることが多い。一方の謙介さんもアイスホッケーの練習がある。彼に言わせれば、「趣味ができなかったら生きている意味がない」ほどの大事な時間だ。週末を別々に過ごしても構わないことも奈津さんはありがたい。
「2人目の結婚相手は私が日曜日も出かけていくことに面白くない顔をしていました。ケンさんはまったく気にしません。他人と比べずに、自分なりの幸せを見つけられる人です。それがすごくいいなと思っています」
奈津さん自身も今回の結婚は「自分で決めた感が強い」と言い切る。同じ失敗を3回も繰り返し、体調を崩すほどつらい思いをして、ようやく気づいたのだろう。他人に尽くして喜ばせる前に、自分自身に安心と自由を与えることが必要なのだ、と。
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