一方で、「リモートによるひずみ」は随所にあらわれはじめており、そのひとつが「幽霊社員」の増加です。
日本では、企業による社員の解雇が難しく、どんなに業績が上がらずとも、たいした仕事をしなくても、クビになることはあまりありません。
リモート環境を契機に、より生産性を高め、これまで以上に成果を上げる社員もいる一方で、上司の監視も干渉もない環境で、ベアミニマムで給料をもらい続けようという「野放し社員」が増えてしまう状況が生まれています。
結果的に、「働く社員」「働かない社員」の格差が拡大し、「リモートが許される職場」「許されない職場」という不公平感が広がっています。
「私、お化粧していないので」「通信環境が悪いので」
そして何より、リモートの最大の問題点が「コミュニケーション」です。
企業組織の血脈ともいえる「コミュニケーション」が滞り、企業としての一体感、企業への忠誠心や士気の停滞が顕在化しています。
私も、オンラインで研修を行うことも多いのですが、コミュニケーションに関する内容ですので、顔を出しての参加を懇願しても、誰ひとり顔を見せようとしない組織もあります。
「私、お化粧していないので」「通信環境が悪いので」などと口々におっしゃるのですが、顔を映していても、「半分隠れている」「まったく目線が合っていない」といった状態で、仏頂面がさらに、怖く見える始末。
「こんな感じでは、部下も同僚も、さぞ話しかけにくかろう……」と想像してしまいます。
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