超大手精密機械企業の40代の管理職の女性は、30代男性部下の「ただ乗り社員ぶり」に頭を痛めています。
上司の彼女はほぼフル出勤ですが、部下は基本的にすべてリモート。仕事は「ミニマムの量」をこなし、そのクオリティーも満足のいくものとは言えません。
リモートの会議などでも、「子どもをあやしているので」などという言い訳で、顔も音声もオフのまま。
せめて、オンラインでは顔を突き合わせて、話をしたいものですが、「『カメラをオンに』と言えば、パワハラになるのでは」と言い出せません。
ずっと顔を合わせていないので、「じっくり話して、理解し合う、チームとしての一体感を醸成する」などといった機会もなく、結果的に部全体の士気も業績も高まらないまま。
必死で自分は働いているのに、「働かない部下」はラクをしているという不平等感にさいなまれる日々です。
リモートは「大きなメリット」もあるものの…
コロナ禍で、日本企業にタナボタのように降ってきた「リモート」という選択肢ですが、「自由度や裁量を高める」というメリットは非常に大きく、働きやすくなったという人は多いでしょう。
リモート勤務により、通勤時間を節約でき、仕事の時間に充てられる、業務に集中できる、海外とのコミュニケーションが円滑に進むといった多くの利点があります。
実際に、海外の調査などでは、「生産性」という意味では下がらない、むしろ上がったなどという結果もあります。
企業としても、オフィスの賃貸料を節約できる、出張費や通勤費が抑えられるなど、「経費節減の効果」も高く、短期的にはいいこと尽くめのようにも見え、実際に「基本的に全面リモート」とする会社なども増えています。
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