子どもを「褒めて伸ばす」が理想論で終わるワケ 日常的に実践できて効果的な方法が他にある

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マズローの欲求5段階説という言葉を聞いたことがあるかもしれません。「生理的欲求」から始まり、「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」と段階があります。

承認欲求は上から2つ目にあります。つまり、人は認められることで、最終段階の自己実現の欲求が出てくるということです。自らやりたいことを実現したいと思うためには、その前に「承認される」段階が必要ということです。

日常の出来事にも使える「承認」で子どもを伸ばす

言葉は人からかけられるものですが、あくまで承認欲求であり、褒められる欲求とは書いてありません。(*マズローの欲求5段階説の原語では、「承認」はEsteemであり、尊重、自己肯定感が意味として近いようです)

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いずれにしても、強い刺激を持ち、普段使わない「褒める」を意図的に多用することはやめたほうがよいと思います。

それよりも、ライトに承認する言葉の使用頻度を上げてみてください。それであれば勉強以外の日常のささいな出来事についても、使うことができます

以上まとめると次のようになります。

(1)褒める場面であれば素直に褒める。ただし日常、褒めるシーンはめったにない
(2)そうした中で無理やり褒めると、効果がないどころか逆効果もある
(3)そこで日頃は「承認する」言葉を使う。具体的には「いいね〜」「すごいね〜」「さすがだね〜」といった形で承認する。(大げさにならないように、語尾を「〜」と伸ばすなど、あくまで軽いトーンで言うことがコツ)
(4)承認言葉は子どもの自己肯定感を高めることにもつながるため、うまくいくと子どもの自己実現への欲求を育てる

ぜひ、子どもを「褒めて伸ばすのではなく、認めて伸ばす」ことを意識してみてください。きっと子どもの変化を感じることができると思います。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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