子どもを「褒めて伸ばす」が理想論で終わるワケ 日常的に実践できて効果的な方法が他にある

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認めるとは「承認する」ことです。

言葉としては「いいね〜」「すごいじゃない」「さすがだね〜」という3つの言葉を使ってみてください。もちろん、この言葉以外にもたくさんありますが、代表的な言葉がこの3つになります。

気持ちを込めて、さらりと「認める」

例えば子どもが90点を取ってきたときに次のような感じで使っていきます。

「え、90点とれたの? すごいね〜」

「いいね、いいね、よかったね!」

こんなふうにさらりと「あなたの努力を認めているよ、私もうれしいよ」という気持ちを込めて軽い感じで伝えます

仮に次のテストで70点だったときには「そっか、そっか。今回はそうだったんだね」と、結果を単なる事実として受けとるだけにします

100点だろうが50点だろうが、「相手を認める」ことに変わりはありません。

このように、認めるということは人の心に安心感を与え、いたずらにプレッシャーを与えることもありません

これらの言葉の使い方を見て、「これって褒めていることと同じでは?」と思うかもしれません。承認する言葉は、広義に捉えると褒める言葉の一種かもしれませんが、厳密には異なります。

承認のイメージは、InstagramやTwitterの「いいね」に近いです。人から「いいね」をもらったら、褒められたと感じるでしょうか。おそらく褒められたというよりも、認められたという感覚が近いと思います。これを「承認」といいます。

SNSを見ればわかるように、現代は承認欲求が強い時代と言われますが、褒めるという強い感情を意図的に使うよりも、軽く認める程度で言葉を使うほうが、刺激が弱いぶん、長期にわたって高い頻度で使うこともできます

承認する頻度が上がれば、繰り返しの効果も相まって、じわじわ相手に響いていきます

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