「出社」VS「リモート」格差を埋めるスゴい解決法 フルリモートでも成果を出す「新時代のチーム」

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多くの住宅で収納スペースが限られているなか、思い出の品や溜まった書籍、衣替えなどにご利用いただければと思って始めたサービスですが、ここ2年ほどでは、コロナ禍をきっかけに始めていただくお客様も少なくありません。

リモートワークになると、今までは居住スペースだったところに勤務スペースを確保しなくてはならない。特に都市部の住宅事情は「狭小」が通常ですから、普段使わないものをストレージサービスに預けることで、スペースをつくろうというニーズが高まっているのです。また、東京都の不動産価格が上昇するなか、より広いところに引っ越すよりも、今の住居をより広く使うことを選択したいという事情もあるでしょう。

すでに「2割が地方在勤」という事実

コロナ禍を機にサマリーでもリモートワークの導入が進み、現在の勤務体制はフルリモートになっています(ただし、カスタマーサポートを主業務とするチームなど、自宅でのフルリモートが難しい社員のために都内の本社オフィスは据え置き)。地方に移住する社員や、地方在住者の新規採用が徐々に増え、今では2割ほどの社員が地方在勤です。

かねて当社では、「すべての社員は等しく情報を取得できる権利を有している」という考えのもと、すべてオープンチャンネルの社内Slackなど「誰もが時差なく同じ情報を取得できる体制」を整えてきました。そうした体制づくりをしておいたことが、社員が一堂に会さないフルリモートになった今、改めて奏功していると感じています。

僕自身は2019年、軽井沢に築50年ほどの家を購入。もともと旅が好きで、一カ所にとどまるよりも動き回っているほうが好きなので、いずれ多拠点生活ができたらと考えてのことでした。その家のリノベーションを進めているころに新型コロナウイルスが感染拡大し、リモートワークを導入、当初の目論見よりも早く東京と軽井沢の二拠点生活が始まりました。

われわれは「UX(ユーザー・エクスペリエンス)」をお客様に対してだけでなく、社員に対しても意識しようという方針を掲げています。社員も大切なユーザーの一人と見なして、働きやすさや社員同士のコミュニケーションなど「社員としてのエクスペリエンス(体験)」を向上させるという考えです。

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