「親との関係」悩み続ける人に知ってほしい解決法 期待を持たせず、あきらめさせ、従わないと伝える

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次に重要なことは、従わないという考えを伝えて断ることです。

もうすでに「傷ついていた気持ち」という理由は伝えてありますから、ここでは「私はやりたくない。何があっても考えは変わらないよ。」のような言葉で断っていくだけです。

そして最後に、実際に行動することです。

親が子どもの選んだ生き方を否定して反対しているなら、気持ちを伝え、断ったあとは、できるだけ間をあけずに行動に移すのがいいでしょう。

親が子どもに何かをやらせようとしているなら、やっぱり気持ちを伝え、断ったあとは、距離を取って、やらないという態度を見せ続けることが大事です。

同じ態度を「4回」見せて学習させる

親にあきらめさせるために断っていく回数は、理論上「4回」です。

1回目は想定内。

親は1回くらい断られてもあきらめません。

なぜなら、今までもずっとそうだったからです。

1回程度の断りは、親も経験済みなので、新たに学習することはありません。

親の期待はまだ100%残っています。

でも、2回目にもきっぱりと断ります。

やりたくないことは断って行動もしません。

やりたいと思うことは、親に許可を取らなくても実行します。

そんな子どもを見た親は、今までどおりに従わせられないので、やりづらさを感じます。

でも何かの間違いだと思って、今までどおりの方法でコントロールしようとするでしょう。

今までの方法が通用しないという経験をすることによって、親の不安は強くなっていきます。

この段階での、親の期待の量は60〜80%程度です。

親はまた否定してきますが、3回目もきっぱりと断ります。

親は、どんなに否定しても従わずにどんどん行動していく子どもを見て、もうこのままコントロールできなくなるのではないかと思いはじめます。

あきらめきれない親は、他にいい方法はないかと探しますが、見つかりません。

なんとかして子どもをコントロールしたくて、「親子の縁を切る」などと冷たく言い放ったり、「従わないなら親がかけたお金を返せ」なんて言ったりする親もなかにはいます。

今までの方法では子どもをコントロールできそうにないと悟った親は、最後に強く罪悪感を煽あおって勝負に出ます。

この段階での、親の期待の量は40〜60%程度です。

次ページ「縁を切る」と言われても4回目もきっぱり断る
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