仕事ができる人ほどハマる「意外な時間泥棒」の罠 意欲、優秀さ、情報、活発さが「あだ」になる
本来はポジティブな資質のはずが…
企業、チーム、そして働く人間を前に進ませる力はおもに4つある。〈意欲〉〈優秀さ〉〈情報〉〈活発さ〉だ。この4つを私は「時間泥棒」と呼びたい。
これらの力は、本来は有益でポジティブなものながら、行きすぎるとリスクになる。〈意欲〉は〈がんばりすぎ〉になる。〈優秀さ〉は〈完璧主義〉になる。〈情報〉は〈情報過多〉に、〈活発さ〉は〈やりすぎ〉になる。こうした時間泥棒は、次のような日々の場面に現れる。
・意欲があるから、会議の招待に条件反射で応じてしまう。
・ 人より優れていたいから、プレゼンの資料に手をかけすぎてしまう。
・ 情報に通じていたいから、ダッシュボード(情報を一覧できるビジネス管理ツールの一種)やデータにのめり込んでしまう。
・ つねに何かしているべきだと感じるから、次にやることを考えもせず選んでしまう。
こうして泥棒たちは、実際には生産性を低下させる慌ただしさやプレッシャーに、私たちを誘い込む。刺激やちょっとしたごほうびを与えて忙しくさせ続けるが、本物の成功にはけっして導かない。そして「もっと動け」とそそのかし、報酬と承認のあいまいな約束を耳に吹き込む。
けれど、このペテン師たちの言葉にはうそが含まれている。
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