仕事ができる人ほどハマる「意外な時間泥棒」の罠 意欲、優秀さ、情報、活発さが「あだ」になる

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〈意欲〉
うそ:仕事はできるだけ多く引き受けるべき。
真実:目標を厳選することが質の高いアウトプットにつながる。
〈優秀さ〉
うそ:どんな仕事も手を抜かずにやるべき。
真実:枝葉末節にこだわりすぎると時間とエネルギーを失う。
〈情報〉
うそ:知識はどこまでも詰め込める。
真実:人間の脳は限られた量の情報しか取り込めない。
〈活発さ〉
うそ:「忙しい」と「生産的である」は同じ意味。
真実:絶えず動いていると思考が制限され、心身が消耗する。

4つの資質それぞれにプラス面とマイナス面がある。私たちがやるべきなのは、自分がこのうちのどれにエネルギーを奪われているかに気づくこと、そしてその過程をコントロールする力を取り戻すことだ。

言うまでもなく、あなたの力を奪う泥棒は1つとは限らない。4つすべてに足をとられていたという人も多い。特定の泥棒にだけ縁がないこともありうる。

こうした傾向は、自分自身よりもむしろ周囲のふるまいを見て気づく場合が多い。情報好きの人がニュースを読まない人に対して無性に腹が立ったり、意欲の高い人がのんびり屋の同僚に耐えられなかったりするようなことがヒントになる。でも、どのタイプの泥棒が現れようと、警戒するだけでなく、そのプラス面に感謝することも覚えておきたい。それらの恵みがなければ、私たちはいまごろ凡庸と無為の海で溺れていただろうから。

「意欲」…「全部やろう」としない

意欲は、人間のあらゆる創造活動を支えるものだ。意欲なしには何も生まれず、人は何かを得ようと努力せず、仕事やそのほかのことにも熱中しない。

だが時として意欲の貪欲さは、「全部やろう」が合い言葉の世界で生まれ、もっと手に入れろ、何ひとつ手放すな、と私たちに命じる。

あなたの最も強い資質が〈意欲〉なら、新たな領域を開拓したり、超がつく難題に次々と挑んだりするのが好きなはずだ。

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