ジャンの説明を聞きながら、助手たちの不安を感じ取った博士は、少しのあいだ黙っていた。やがて、いたずらっぽい笑みを浮かべて言った。「ピンキーの仕業かな?」
チームのみんなは戸惑った。「ピンキーって誰ですか?」
「ピンキーは、この研究所をうろちょろしてる厄介なバクテリアだよ」博士は言った。「私たちを油断させるまいと思って、たまにひょっこりサンプルに出没するんだ」
「それを聞いて、みんな笑っちゃいました」ジャンは語った。
「それで、不安が払拭されたんです。みんなすぐに気を取り直して、解決策を探るためにブレインストーミングを始めました」
笑いは私たちを立ち直らせてくれる
失敗したときでもユーモアを発揮すれば、気持ちの切り替えに役立つだけでなく、失敗から学んで立ち直りやすくなるため、失敗から再チャレンジまでの時間を短くすることができるのだ。
リーダーシップ専門家のダナ・ビルキー・アシェルはこう記している。「学ぶことができなければ、人びとを率いることはできない。ところが、新たな洞察を得て真の成長を遂げたいと思っても、みんなを失望させたくないという不安に襲われたとたんに、新しい情報を取り入れたり、処理したりすることができなくなってしまう。だが笑いこそ、私たちを立ち直らせてくれるのだ」
(翻訳:神崎朗子)
