石川に住む「ムスリム家族」心を閉ざす差別の重み 映画「裸のムラ」五百旗頭監督が感じたこと
ムスリムの家族の間でも習慣はそれぞれ
━━松井さんはヒクマさんと出会うことで人生が一変してしまうひとですよね。老舗の菓子工場で働いていて、お昼の弁当を開けるところも撮影されています。(ムスリムでは豚肉はタブーであるため)豚肉がほかのおかずと重なっていたりすると、ぜんぶが食べられないというようなことを和やかに話されていている。一方で子供たちの様子を見ると、次女は髪を覆う布(ヒジャブ)を家の中でも被っているけれど、長女はそうではない。
(家族の間であっても)いろんな対比を絡ませて矛盾を際立たせ、普遍性にもっていくというように、構成を自分なりに考えていました。
━━クリスマスのシーンも印象的ですね。ヒクマさんは子どもたちがクリスマス会に参加するのを反対しています。
3人のお子さんたちは生まれたときからムスリムで、当然のように(学校の友だちたちが集う)そこには参加しない。子供たちなりに言いたいことがあっても言えないものがありそうだなと感じさせる。男性中心のムラ社会ではなくて、その逆で女性中心のムラ社会ようにも思えます。


















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