日本人が知らない「政治と宗教」根深い心理問題 「敵認定」で排除すればコントロール不能になる

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7
拡大
縮小
会話の内容に困る女性
センシティブな話題、どう話せばいいのか(写真:takeuchi masato/PIXTA)
宗教的価値観の対立が分断を引き起こしているアメリカ。無宗教を標榜する人が多い日本人にとっては、理解しがたいことかもしれない。
よく「初対面で政治と宗教の話をしてはいけない」と言われるが、それはコミュニケーションにおいて心理的な対立のもとになるからである。全米で話題になった『マッピング思考』の著者ジュリア・ガレフも、異なる宗教を信仰する人との対話に苦慮した1人。彼女は、相手と対立や敵対することなく、共存するアプローチを勧める。

宗教の信者は、集団への忠誠心が強い

どんな社会集団にも「気候変動は深刻な問題である」「民主党よりも共和党のほうが優れている」「子どもはかけがえのない存在である」など、無意識のうちに期待されている考えや価値観がある。

『マッピング思考:人には見えていないことが見えてくる「メタ論理トレーニング」』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

宗教集団には、「私たちの集団は価値のある目的のために戦っている」という考えや価値観があるのかもしれない。

これらに異を唱えれば、他のメンバーから距離を置かれてしまうかもしれないし、集団から追い出されることさえあるかもしれない。宗教集団によっては、信者は信仰を捨てると、配偶者や家族、社会的支援を失うこともある。

集団への忠誠心を示すために、自分たちの名誉を脅かすような意見を拒絶するのも、よくある思考パターンだ。カトリック教徒であるという認識が強い人(「カトリック教徒に連帯感を覚える」といった意見を支持する人)は、カトリックの神父が性的虐待で告発されるといったニュースに対して懐疑的になりやすい。

次ページ無神論者が肩身の狭い思いをするアメリカ
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
パチンコ、「倒産」と「リストラ」ドミノの深刻背景
パチンコ、「倒産」と「リストラ」ドミノの深刻背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
「イトーヨーカドー幕張店」激戦区の大改装に差した光明
「イトーヨーカドー幕張店」激戦区の大改装に差した光明
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT