2位は昨年3年連続2位から3位に落ちたヤフー(総合得点3737点)が返り咲き。成長性873点、収益性955点、安全性990点、規模919点と成長性以外の得点は昨年から増加。大企業になるにつれて成長性は伸び悩みの傾向が出てきたが、安全性、規模はさらに上昇した。
特に収益性(955点)は1位国際帝石(941点)をも凌ぐ。すでに大企業となり、今後の急成長はハードルが高そうだが、他の分野で積み上げができれば、トップも見えてきそうだ。
富士重が39位→3位に急浮上!
3位は39位から上昇した富士重工業。総合得点3729点で輸送用機器トップとなった。成長性975点、収益性902点、安全性852点、規模1000点と高い成長性で高順位を獲得した。15年3月期も主力の北米が好調で世界販売は過去最高。最高益も更新の見込みで、来年は上位2社に食い込む可能性もありそうだ。
4位は大塚ホールディングス(3716点)が11位から上昇。成長性836点、収益性903点、安全性977点、規模1000点とバランスよく得点した。主力の米国で抗精神病薬などが好調で売り上げは11年3月期の1兆902億円から14年3月期には1兆4527億円まで拡大。利益も大きく伸び、各得点は大きく向上し、ベスト10入りとなった。
5位はダイキン工業が53位から急上昇(3697点)。成長性930点、収益性892点、安全性875点、規模1000点。エアコン世界首位の同社はM&Aで規模を拡大。利益率も上昇し、成長性・収益性の各得点が高まった。
以下、6位デンソー(3695点)、7位日本航空(3684点)、8位クボタ(3673点)、9位トヨタ自動車(3654点)、10位ファナック(3648点)と続く。
公的資金投入で復活した7位日本航空(JAL)は収益性(920点)と安全性(928点)の高さで上位に。現状の財務体質は良好だが、ゲタを履いた状態であることには注意が必要だ。ライバルのANAホールディングスは14年3月期は円安による燃料費負担増での減益などもあり昨年66位から139位とダウン。業界の環境は決してよくはない。JALの実力が問われるのはこれからだ。
一方、デンソー(6位)、トヨタ自動車(9位)といった自動車会社は完全復活を果たした。3位の富士重工業以外にも20位いすゞ自動車(3602点)、25位スズキ(3581点)など2000年前後に世界的な自動車会社の合従連衡の渦の中で苦闘してきた企業が各社の強みを生かしながら、絶好調となっている。
他に注目は69位から17位へ急上昇したアステラス製薬(3611点)。欧米などで抗がん剤、泌尿器薬が好調。ライバルの武田薬品工業(3587点)は利益率の低下などで10位から23位とランクダウンしたため、逆転となった。
ランク外から上位となったのが、27位ガンホー・オンライン・エンタテイメント(3579点)。スマホゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の大ヒットで売り上げは11年12月期の96億円から13年12月期は1630億円まで急上昇。高い成長性(1000点)と収益性(985点)で30位内にランクインした。
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