「父親に刺されかけ、16歳で東大合格」彼のその後 AI博士カリスの超シンプルなキャリア戦略

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逆境の中にいながらも、自分の“思い描いた道”をまっすぐ生きてこられたカリスさんにお話をうかがいました(写真:桑原美樹)
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韓国出身のAI博士・カリスさん。2009年に16歳で東大に合格し、日本政府から「天才認定」を受けたことで一躍有名人になった人物だ。

彼の過去は、まさに壮絶そのもの。学校でのいじめ、家庭内での虐待――。子ども時代のカリスさんに安心できる場所はなく、悲惨な環境から抜け出したい一心で、たった一人で勉強を続けてきた。

本記事は『エンジニアtype』(運営:キャリアデザインセンター)からの提供記事です。元記事はこちら

抜け殻のような過去を持つが故に、「みんな健康かつ笑顔で暮らせる社会を実現したい」という思いから、現在は医療AIの研究者の道に。医療AIの研究開発に向けた医用画像データプラットフォーム事業を手掛けるカリスト株式会社を立ち上げた。

「16歳での東大合格も、世界で通用する医療AIの研究者になったことも、こうして起業家になったことも、どれも自分が思い描いた未来を実現してきただけです」

「まるで大したことはない」とでもいうように、これまでに成し遂げたことを飄々と話すカリスさん。なぜ彼は逆境の中にいながらも、自分の“思い描いた道”をまっすぐ生きてこられたのだろうか。

常に「トップ」になるために必要な選択をしてきた

韓国に生まれたカリスさんは、アルコールに溺れる父親から日常的に暴力を振るわれ、学校ではいじめにあう過酷な環境の中で小中学生時代を過ごした。

中学3年生になった時、この環境から自力で飛び出そうと決意。不登校だった彼は、高校に進学する代わりに大検を受けて、たった一人で海外の大学進学のための勉強を始めた。

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