そして、いろいろな香りがある中で特におすすめは、コーヒーの香り。鎮静作用があるからです。コーヒーの香りの持つすぐれた効果から、「トラブルになりそうな話をするときは、普通のホテルのロビーや喫茶店ではなく、コーヒー豆を焙煎しているようなコーヒーの香りが強いお店を選んだほうがいい」とさえ言われています。
よって同じコーヒーでも、よりリセット気分を高めるには、香りにこだわったほうが効果が高いのです。たとえば、インスタントコーヒーや缶コーヒーを飲むよりは、コーヒーの専門店に行く。自宅で飲む場合は、紙パックでドリップしたり、コーヒーミルで豆をひいたりしてみる……。このように、よりコーヒーの香りが引き立つスタイルを楽しむほうが、イライラをおさめるのに効果があります。
乳製品や大豆製品、糖分を摂る
なお、イライラしているときほど、ブラックコーヒーではなくて、カフェオレやソイラテなどを選んでほしいと思います。気持ちを落ち着かせるには、気持ちを穏やかにしてくれる脳内ホルモンの一種であるセロトニンが不可欠です。セロトニンを充足させるには、自分の身体から摂り込んだ栄養をセロトニンに変える必要があります。そのセロトニンのもととなるのが、トリプトファンと呼ばれるアミノ酸の一種です。トリプトファンが豊富に含まれている乳製品や大豆製品などを取ることで、イライラを軽減させる効果があります。
もう1つ、イライラしたときに欠かせないのが糖分です。糖分を摂ることで、血糖値があがり、精神的ストレスが緩和されるという報告もあります。ミルクコーヒーに砂糖を入れてもいいですし、お茶請けにドライフルーツなどを添えるのもいいでしょう。昔から、子どもに留守番させるときに甘いおやつを置いていたのは理にかなっていて、愛情の代替となるとも言われていたほどです。とはいえ、甘いものを食べすぎて血糖値が急上昇してしまうと、逆にイライラが高まってしまうことにもなるので、あくまでコーヒーとともに楽しむのは、角砂糖1〜2個、お菓子1個くらいが適量です。
次に、上司から理不尽な対応をされたときを例に挙げてみます。
「ほかにもたくさん仕事を抱えているのに、いきなり大量の仕事を振られる」
「まったく得意ではない分野の仕事を、ほぼ丸投げされる」
「『君ならできるよ』と言われて、無理な日程のスケジュールを組まされる」
など、職場で上司から理不尽な仕事を振られることもあります。そんなとき、「なぜこっちの事情をわかってくれないのだろう」という悲しみが、怒りに変わってしまうことも少なくありません。
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