実は子どもに「恥をかかせている」絶対NGワード 知らずのうちにこんな言葉を使っていませんか

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親が何気なく子どもに言っていることが、実は子どもを不快させたり、恥をかかせたりしている可能性があります(写真:maroke/PIXTA)
今、世界の教育界で最も注目されている「愛着」。子どもの自己肯定感を育むには、親からの揺るぎない愛着が必要だというものだ。本稿では、『自己肯定感を高める子育て』の著者で、UCLA医科大学精神科教授ダニエル・J・シーゲルと全米で人気の心理セラピスト、ティナ・ペイン・ブライソンの新著『生き抜く力をはぐくむ愛着の子育て』より、良かれと思って言っているのに、実は子どもを不快にさせたり、恥をかかせたりしている親の言葉について解説する。

子どもの「本当の姿」を見ようとしない親

あなたは、子どものありのままの姿をきちんと見ているだろうか。察知して、理解し、タイミングよく効果的な方法で対応しているだろうか?

親がどう成長してほしいかではなく、親の恐れや望みを通して見た姿でもなく、ただ、子ども自身が自分を開花させていくあいだ、その姿を見つめ、理解し、抱きしめ、支えてあげよう。

少し時間を取って、心のなかで未来の、ある1日までテープを早送りしてみてほしい。あなたの子が大人になり、過去を振り返って、あなたに「見守られていた」と感じていたかどうかについて話している。もしかすると、自分の配偶者や友人、セラピストに話しているのかもしれない。完全に正直になれる相手だ。その場面を心に浮かべることができるだろうか? 

たぶんあなたの子はコーヒーカップを片手に、こう話している。

「母は完璧ではなかったけど、常にありのままのわたしを愛してくれた」。あるいは、「父はぼくが厄介ごとを起こしたときも、いつだって味方になってくれた」。
そんな感じのことを言ってくれるだろうか?

それとも、「両親はいつも、わたしの望みとは違う将来を願っていた」とか、「心からぼくを理解するための時間を取ってくれなかった」とか、「家族のなかでなんらかの役割を演じさせるためや、決まったイメージを押しつけるために、本当にやりたいことをやらせてくれなかった」と話すことになるのだろうか?

スポーツ嫌いの息子を運動選手にしたがる父親や、子どもの適性や意向に関係なくオールAを取らせようとする母親といった、よくある話はみんなが知っている。子どもの「本当の姿」を見ようとしない親の例だ。

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