夫によって完全移設された闘病ブログ
(2007年8月15日「私は末期がん患者。そして私が目指しているのは延命ではない。完治である。」)
「みづきの末期直腸がん(大腸がん)からの復活の記録」(https://mizuki.us/)というブログがある。夫婦でIT企業を運営していたみづきさんが、35歳でステージIVの直腸がんと診断されたのを機に始めたブログだ。
余命1年との宣告を受けたうえで完治を目指して書きつづった記録は、開設した2006年4月からみづきさんが亡くなった2008年8月まで600回を超える。その後、全記事とコメントは利用しているブログサービス(http://kirin62.blog62.fc2.com/)が消失するリスクに備えて、夫のKさんが自ら管理するサーバーに完全移行している。
大切に管理されているみづきさんの記録を読み通すと、疼(とう)痛や便通などの身体的な苦痛とともに、あらゆる未来が閉ざされることを受け入れざるをえない心の痛みが伝わってくる。喜怒哀楽を包み隠さずに語る人柄ゆえににじみ出るすごみがある。
仕事盛りでこれからの景色を見つめているときに避けられない死が立ちふさがったら、どう立ち向かい、どう受容すればいいのか。人によって答えは違う。みづきさんの歩みをたどりたい。
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