部下・後輩・年下にフィードバックする際、優れた点を探して伝える「ポジティブフィードバック」が正解です。
「ありがとう。早いね。1ページ目のグラフは具体的なデータを見せると、説得力が出そうだね。それから、図についてはほかの案も検討してみない?」
ポイントは「いいね」「ありがとう」というポジティブな言葉で口火を切ること。まずは期日通りに仕上げたことに対して「いいね」と認め、「ありがとう」と感謝します。
内心は「おいおい……」と思っていても、何かしらいいところを見つける「よかった探し」は、「上」の立場として身につけるべき必須能力。そのうえで修正してほしい箇所を前向きな言い方で伝えます。ここで気をつけたいのは、ネガティブな物言いを避けようとするあまり、持って回った言い方になることです。
「うーん。悪くはないんだけど……、そうだなあ、しいて言うなら具体的なデータを使えるといいかな……」
こんなふうに遠回しに問題点を伝えられると、後輩や部下はかえって困ってしまいます。「修正はしなくてもいいのかな?」という誤解も生まれるでしょう。
「ダメ出し」は簡単です。正直、誰でもできます。「よかった探し→前向き改善」は面倒くさくて難しい。それをやらなくてはいけないのが「上」という立場なのです。
「困ったことがあったら、いつでも言って」はNG
× 「何かあったら言ってね」と声をかける
〇 「○○しようか?」と具体的に声をかける
「何かあったら言ってね。俺でよければ、いつでも相談に乗るから」
「困ったことがあったら、いつでも言ってよ」
大変そうな部下・後輩・年下に向かって、こういうふうに声をかける人がいます。ですが、これは不正解です。
こちらは親切心で言ったとしても、言われたほうとしては、意外とうれしくない。表面的には「あ、はい。ありがとうございます」と返しつつも、内心は救われていないのです。
「社交辞令で言われているのか、本当に頼りにしていいのかわからない……」
「困った。けど、何をどう相談したらいいかわからない……」
若手・新入社員だったときのことを思い出してみてください。上司や先輩への相談はとてもハードルが高いものでしたよね? 「ほんとにこんなこと聞いていいのかな? 頼っていいのかな? いやさすがにダメか?」と躊躇してしまったものです。
これがもっと落ち着いた状況なら「そういえば、いつでも相談に来いって言ってくれてた!」と思い出すこともあるでしょう。ですが、テンパっているとき、ピンチの時はなかなか難しい。
結果、トラブルになってしまってから、「下」は「誰にも相談できなかった」と孤独を抱え、「上」は「あれだけ『抱え込むな』と言ったのに……」と不満をためることに。お互いにとっていい結果になりません。
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