でも、教員として学生と接していると、今の学生は、借金している自覚に乏しい子が増えていると感じます。
奨学金は支払いを先延ばしにしてもらうシステムなので、そもそも借りる時点で、計画的であることが前提のはずですが、どう返していくかまでは深く考えていない。
バイトする時間を減らして勉強の時間を捻出したり、学業に専念できない不安を解消するために利用したはずなのに、借金まみれになっていることに不満や不平を言うんです」
「好きなことへの情熱」は重要
最近の学生に思うことはいろいろとあるようだが、しかし、それでも奨学金を借りることを全否定するつもりはないようだ。
「それでも、私としては『やりたいことだから』と腹を括って大学に進んだのであれば、どんなに奨学金を借りたとしても、最終的には納得して返せると思うんです。
今、学生たちのサポートをしていて思うのは、彼らの『好きなことへの情熱』です。本当に好きなこと、やりたいことだったなら、どんなに逆境があろうが、周りに低く見られようが、やり通せると私は思います」
なんとなく大学を選んだものの、その後は明確なビジョンを持って大学院に進学し、奨学金を借りて、自分の夢を叶えた山田さん。その言葉の重みは、これまで彼女が体験したリアルがあるからこそ、深く胸に響いてくると言えそうだ。
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