世界で最も恐ろしい陸生動物「ラーテル」の正体 人間とチンパンジーの毛穴はどっちが多い?

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これが、もしもサバンナやジャングルで出くわしたら相当危ない動物「ラーテル」だ(写真:(c) Derek Keats / Wikimedia Commons / CC-BY-2.0)
みなさんが学校で習ったことは、本当に正しかったのでしょうか?
オトナになるまでなんとなく思い込んでいたけれど、真実はまったく違った! ということは意外と多いものです。
「ナポレオンは背が低い」が正しくなかったワケ」(2021年1月10日配信)に続いて、イギリスでベストセラーになっている『頭のいい人のセンスが身につく 世界の教養大全』より、動物にまつわる意外な真実をお届けします。

見た目が似ているアナグマとは別の動物

Q地球上でもっともどう猛な哺乳類は?

サバンナやジャングルで絶対に出会いたくないヤツは多い。

しかし、それはトラでもカバでもない。

アメリカの科学雑誌『サイエンティフィック・アメリカン』(日本版は『日経サイエンス』)が2009年に発表したところによると、世界でもっとも恐ろしい陸生動物は、「ラーテル」(学名メリヴォラカペンシス=Mellivora capensis、別名ミツアナグマ)だ。

『ギネスブック』も、ラーテルを「世界一恐れを知らない動物」として認定している。ラーテルは、アフリカ大陸とアジア大陸の草原や砂漠に生息し、ツチブタのような他の生き物が掘った巣穴に棲みつく。見た目が似ているアナグマとは別の動物である。

ラーテルは、ハチミツが大好物。ラーテルもアナグマも、肉食獣の最大グループであるイタチ科に属している。イタチ科の仲間には、フェレットやヨーロッパケナガイタチ(ポールキャット)やミンクやクズリなどがいるが、この中でハチミツを食べるのは、ラーテルだけだ。
ちなみに、学名の「メリヴォラ」は「ハチミツを食う者」という意味である。

ラーテルは大きな鋭い鉤爪(かぎづめ)でシロアリ塚を荒らし回り、鶏舎の金網を引き裂き、ハチの巣を粉々に破壊する。

そのラーテルをハチの巣へと導く役割を果たすのが、ノドグロミツオシエ(英名ハニーガイド=honeyguide)という鳥。ハチの巣を見つけると鳴き声で知らせ、ラーテルが巣を壊してハチミツを食べたあとのおこぼれ(巣の残骸やハチの幼虫)をさらう。

ラーテルはなぜこれほど無敵なのか。その理由はたるんだ外皮にある。

背後から捕まえられても、皮膚の内側で体をねじって反撃できるのだ。

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