世界で最も恐ろしい陸生動物「ラーテル」の正体 人間とチンパンジーの毛穴はどっちが多い?
天敵はほとんど存在せず、挑発されれば人間を含むほぼすべての動物に襲いかかる。
これまでに、ラーテルが攻撃したり殺したりしたのは、ハイエナ、ライオン、トラ、ゾウガメ、ヤマアラシ、ワニ、クマなど。
好物の毒ヘビにいたっては、口にくわえると、ものの15分でガツガツとたいらげる。
さらに幼いラーテルまでも殺して食べるので、子どもが成獣になるまで生き残るのはわずかに半数だという。
相手の急所を狙って攻撃するラーテルも
伝説によると、相手の急所を狙って攻撃するラーテルもいるそうだ。このことが最初に報告されたのは、1947年。おとなのバッファローにラーテルが襲いかかり、その睾丸(こうがん)を食いちぎるところが目撃されたらしい。さらに、ヌーやウォーターバックやクーズーやシマウマや人間までもが、ラーテルに去勢されたといわれている。
2009年放送の『トップ・ギア』(イギリスBBC の自動車番組)のボツワナ特集で、ジェレミー・クラークソンはこう語った。「ラーテルが人間を殺すのは、人肉を食べるためじゃないんだな。やつらは人間の睾丸を引きちぎるんだよ」
パキスタンでは、ラーテルは「ビジ」と呼ばれ、死体を墓から持ち去る動物といわれている。この類いの身の毛もよだつ恐ろしい評判が広まっているためか、イラク戦争中、現地に駐屯していたイギリス軍部隊が、地元民を恐怖に陥れようと、おびただしい数の「クマに似た人喰くい動物」を町に放ったと非難された。
結局、その動物はラーテルだったと判明したが、町に殺到したのは湿地帯に洪水が起きたからだった。
超音波で交信し合っていると習ったはずだが……?
しかし、コウモリは目が見えない、という事実はまったくない。
世界中に生息する1100種あまりのコウモリのうち、目が見えない種は1つとしてないし、実際のところ、非常によく見えるコウモリのほうが多い。
エコーロケーション(反響定位)つまり「音波」だけを使って動き回るコウモリには目が必要ないというのは、完全にでたらめである。
フルーツコウモリ(別名オオコウモリ)は、エコーロケーション機能をまったく使わない。大きな両目でもって進路を見極め、食べ物――もちろんフルーツ――を見つける。
エコーロケーションは、動き回らない食べ物を見つけるにはほとんどなんの役にも立たない。そのかわり、この種のコウモリにはフルーツロケーションに活用できる鋭い嗅覚も備わっている。