カタツムリ、「操られた」末に迎える憐れな最期 臆病な生き物がなぜ鳥に見つかる行動をするか
臆病でなければ生きていけないカタツムリ
性格とは、どのようにして決まるのだろう。
もちろん、遺伝による先天的なものもある。後天的に置かれた環境や取り巻く人たちによる影響も受ける。
自分という存在が、どのように形づくられているのか? 本当に不思議である。
カタツムリは臆病な生き物である。
もっとも、カタツムリは臆病でなければ生きてゆくことはできない。カタツムリの天敵は鳥である。
カタツムリは、おせじにも逃げ足が速いとは言えない。空から襲ってくる鳥から身を守るには、つねに葉の裏に隠れ、危険を感じれば殻の中に閉じこもるしかないのだ。
葉の上に出かけるような冒険心のあるカタツムリは、次々に鳥たちの餌食になり、臆病で葉の裏に隠れ続けているカタツムリは生き残る。こうして、活動的なカタツムリが淘汰されていく中で、カタツムリは臆病な生き物として進化を遂げていくのである。
しかし、そんなカタツムリが、とても活動的で、積極的になることがある。
そのカタツムリは、ずいぶんと変わっている。カタツムリは、日陰のじめじめした場所に暮らしているものだが、そのカタツムリは、日光を好み、光を求めて、日当たりのよい葉の上に移動するのである。
そのカタツムリも、もともとはほかのカタツムリと同じように臆病であった。ところが、あるときを境に、急に性格が変わってしまったのである。
よく見てみると、そのカタツムリは性格だけでなく、見た目も変化してしまっている。
目の先端は異常に膨れ上がり、奇妙な模様が動いている。
性格が変わると目つきも変わるのかもしれないが、この変わり方は尋常ではない。動き回る目の模様は、まるでイモムシが動いているような奇妙な動きだ。
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