新型ステップワゴン、HVとガソリン車の確かな差 静寂性を優先するか、キビキビとした走りか

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メーターまわり(東洋経済オンライン編集部撮影)
メーターまわり(東洋経済オンライン編集部撮影)

搭載するのは、10.2インチ高精細フルカラー液晶パネルを使ったデジタルグラフィックメーターだ。右のスピードメーター内側には、エネルギーフローや眠気検知などの運転支援系表示を配置する。モーター出力や充電状態などを表示する左のパワーチャージメーターの内側は、ラジオ局やスマホ連携(アンドロイドオートやアップルカープレイなど)といったオーディオ系表示だ。

また、左右メーターの間には、ブレーキランプやウインカーなどの自車状況、「渋滞追従機能付きACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」や「車線維持支援システム(LKAS)」といった「ホンダセンシング」作動時に自車の走行レーンや検知した周辺車両を表示する。とくに新型ステップワゴンは、安全運転支援システムであるホンダセンシングの機能もアップデートしており、計12もの機能があるため、それらの作動状況が逐次わかるのはかなり便利だ。

エアーe:HEVのEVモード

ボタン式のエレクトリックギアセレクター(筆者撮影)
ボタン式のエレクトリックギアセレクター(筆者撮影)

パワーボタンを押すと、バッテリーがある程度充電されている状態のためか、エンジンは始動しない。e:HEV車のシフトは、ボタン式の「エレクトリックギアセレクター」を採用しており、「D/B」と表示されているボタンを1回押すと通常走行向けの「ドライブ・レンジ」に入る。一般的なレバーを上下に動かすタイプと比べ、運転中などの姿勢変化が少ないことが特徴だ。なお、同じボタンをもう一度押すと、減速度が高くなる「Bレンジ」に切り替わり、下り坂などでブレーキを頻繁に踏まずにすむため、運転中の疲労度を軽減する。

ドライブ・レンジに入れ、アクセルペダルを踏み込んでみる。モーターのみで走るEVモードでの発進時は、わずかにモーター音こそするが、かなり静かだ。

e:HEV車のパワーユニット(東洋経済オンライン編集部撮影)
e:HEV車のパワーユニット(東洋経済オンライン編集部撮影)

ちなみに新型e:HEV車のパワートレインは、先代モデルと同様に、2.0L・4気筒エンジンに走行用と充電用の2モーターを組み合わせている。発進時や街中での走行時は走行用モーターのみで走る「EVモード」、加速時や坂道などパワーがより必要なときはエンジンの力で発電した電力で走行用モーターを駆動する「ハイブリッドモード」、高速道路などでのクルージング時はエンジンだけの力で走る「エンジンモード」に切り替わる。

ホンダの開発者によれば、新型のe:HEV車は、モーターで走る領域を拡大しており、発進時では、「アクセルペダルをじわっと踏み込んでいけば40km/h程度までEV走行が可能」だという。そこで、実際に信号からの発進で、できるだけゆっくりとペダルを踏み込んでみた。すると、なんと40km/hどころか、50km/h近くまでエンジンが始動せずにEV走行が可能だった。ただし、これは筆者が1人乗りで、交通の流れも比較的ゆっくりだったなど、かなり条件が良かったためだ。

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