ほかにもスパーダやプレミアムラインに装備されている本革巻きステアリングは、握りやすく、手にしっくりくる感じで好印象だった。また、滑りにくいため、ステアリング操作がしやすいといったメリットもある。エアーには設定がない装備だが、オプションなどで、ぜひ追加してもらいたいと感じた。
新型車ながら比較的納期が短いことも見逃せない
以上のように、新型ステップワゴンは、ハイブリッドのe:HEV車とガソリン車で乗り味に若干の違いが感じられた。家族を乗せて、室内で楽しく会話したり、ゆったりと走ったりしたいのであればe:HEV車のほうがいいだろう。一方、運転が好きなユーザーなら断然ガソリン車だ。例えば、家族とのドライブ以外に、ワインディングなどに1人で行き、走りを楽しむといったときに、内燃機関らしい高揚感を満喫できる。もちろん、スポーツカーほどではないが、家族のことを考慮してミニバンを選ぶといった場合でも、意外なほどスポーティな走りも味わえる。
なお、取材した2022年6月上旬の時点で、ステップワゴンの納期はe:HEV車で5カ月待ち、ガソリン車では4カ月待ちとのことだ。半導体不足や上海のロックダウンなどの影響で、各メーカーの新車生産に遅れが出ている中では、早いほうだといえる。こうした納期に対するホンダの頑張りが、トヨタの「ノア」「ヴォクシー」、日産の「セレナ」など強敵が存在し、熾烈な戦いとなっているミドルサイズミニバン市場で、新型の売れ行きにどう影響するのかも気になるところだ。
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