新型ステップワゴン、HVとガソリン車の確かな差 静寂性を優先するか、キビキビとした走りか

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スパーダのインパネまわり(筆者撮影)
スパーダのインパネまわり(筆者撮影)

ほかにもスパーダやプレミアムラインに装備されている本革巻きステアリングは、握りやすく、手にしっくりくる感じで好印象だった。また、滑りにくいため、ステアリング操作がしやすいといったメリットもある。エアーには設定がない装備だが、オプションなどで、ぜひ追加してもらいたいと感じた。

新型車ながら比較的納期が短いことも見逃せない

以上のように、新型ステップワゴンは、ハイブリッドのe:HEV車とガソリン車で乗り味に若干の違いが感じられた。家族を乗せて、室内で楽しく会話したり、ゆったりと走ったりしたいのであればe:HEV車のほうがいいだろう。一方、運転が好きなユーザーなら断然ガソリン車だ。例えば、家族とのドライブ以外に、ワインディングなどに1人で行き、走りを楽しむといったときに、内燃機関らしい高揚感を満喫できる。もちろん、スポーツカーほどではないが、家族のことを考慮してミニバンを選ぶといった場合でも、意外なほどスポーティな走りも味わえる。

なお、取材した2022年6月上旬の時点で、ステップワゴンの納期はe:HEV車で5カ月待ち、ガソリン車では4カ月待ちとのことだ。半導体不足や上海のロックダウンなどの影響で、各メーカーの新車生産に遅れが出ている中では、早いほうだといえる。こうした納期に対するホンダの頑張りが、トヨタの「ノア」「ヴォクシー」、日産の「セレナ」など強敵が存在し、熾烈な戦いとなっているミドルサイズミニバン市場で、新型の売れ行きにどう影響するのかも気になるところだ。

平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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