東京出て売れた芸人が「捨ててよかった」3つの事 ソラシド本坊元児が語る東京で売れなかった訳

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この黒田さんの舞台は諸事情により実現しなかったのですが……このとき、背伸びすることは遠回りにしかならないということに気づきました。自分の実力を認め、その場所から本音で人と話せば、協力してくれる人はたくさんいるんだと思います。

仕事が不調のときにやってしまっていたこと、2つ目が言い訳です。

自信のない芸人は、お客さんにウケなかったとき、つい楽屋やソデにいる芸人仲間に、「今日は新ネタだったから」と言ってしまうことがあります。芸人の仕事は、ウケたら正義です。新ネタでも有りネタでもどっちでもいいから、お金を払ってきてくれたお客さんを楽しませられたらそれが正しい。

自信がある人は褒め言葉などいらない

きっと他の仕事でも同じだと思います。

期日までに納品できたかどうか、依頼通りの内容ができたかどうか、それだけが大切なことであり、結果が伴わないのに過程で自分がいかに頑張ったかを話して点数を引き上げようとしても無理なのです。

明らかに失敗しているのに、「この前よりはうまくできました」なんて言う人に次の仕事をまかせようとは思わないですよね。若いときの僕は、これがわかっていませんでした。

逆パターンで、ネタがめちゃくちゃお客さんにウケて手応えを感じたときにソデにいる後輩に「今日のお客さん、重かったわ……」という「褒め言葉の誘い水パターン」もあります。「え?めちゃくちゃウケてましたよ!」とか、「今日イチの笑い声でしたよ!」みたいな褒め言葉を引き出そうとしているわけです。

ダサい。情けない。本当は、「よっしゃ!ウケた!」って帰ってくればいいのです。

売れている人たちや、めちゃくちゃ面白い人たちは、絶対にこういうことは言いません。自分の芸に自信があるから、人からの褒め言葉なんていらないんだと思います。

自分に自信がないから褒めてほしい。でも、その気持ちは先輩にも同期にも後輩にもバレバレです。その場を取り繕うようなダサいことをするより、実力をつければいい。40代になって素直にそう思えるようになってきました。

3つ目にやりがちなのが、すねることです。

僕らコンビはずっと仕事がなかったものですから、吉本興業とは長い間メールだけのやりとりでした。「いついつ、何時入りで、工事現場の話してください」などのメールをもらうだけ。どこか冷たい、機械的な対応だと思い込んできました。

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