東京出て売れた芸人が「捨ててよかった」3つの事 ソラシド本坊元児が語る東京で売れなかった訳

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東京を脱出してから売れっ子芸人になったソラシドの本坊元児さんが自分が「売れなかった理由」を振り返りました(写真:本坊さんのインスタグラムより)
山形でお笑いとともに農業を始めたことから注目を浴び、レギュラー9本を抱える売れっ子芸人になった、ソラシドの本坊元児さん。東京で芸人として活動していた頃は、「バイトでお金は稼いでいたけど幸せではなかった」と語ります。そんな東京時代から山形へ移住する心境をつづった『脱・東京芸人』を上梓した本坊さんに、東京で仕事がうまくいかない時にやってしまっていたことについて聞きました。

山形に移住して芸人だけで食べられるように

初めまして。お笑いコンビ、ソラシドの本坊元児と申します。吉本興業に所属しております。芸歴だけは長く、21年ほど。同期には麒麟や馬場園梓がいます。でも、こんなに長い芸歴のわりに知らないぞと思った方、安心してください。あなたのせいではありません。理由は僕が売れてないからです。

18歳で大阪NSCに入り東京へ進出もしましたが、当時の僕は月に1回の劇場出番以外は肉体労働のアルバイトをして食いつないでいました。

これでは芸人とは言えないじゃないか、そう思って一念発起して山形県の住みます芸人になったのが約3年前。今はやっと芸人仕事(プラス時々農業)だけで食べられるようになりました(編注:「住みます芸人」とは、吉本興業が全国47都道府県に芸人を住まわせて地方創生と全国に笑いを届けることをミッションとして始めたプロジェクト)。

そんな僕ですから、失敗はたくさんあります。今日はその中から、仕事がうまくいかないときにやりがちな3つの失敗にテーマを絞ってお話ししたいと思います。

1つ目は、背伸びです。

実力がない。努力の方向が間違っている。結果が出ない。でも誰かに褒めてほしい。そんなときほどやってしまうのが自分をよく見せようと背伸びすることです。芸人でいえば、好きな先輩と一緒の仕事のとき、先輩に褒めてほしくて頑張りすぎてしまうことがあります。

以前、笑い飯さんのイベントに呼ばれたときのことです。僕は「頑張らなくちゃ、先輩にいいところを見せなくちゃ」と張り切ってエピソードトークを仕込んで臨みましたが、全然ウケませんでした。もともとトークが得意なわけでもないのに、先輩に褒められたくて背伸びをしていたのです。

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