現場のスタッフは管理職に評価・査定され、それが給与や昇格・昇進に影響します。部下への評価がきちんとできていないと、現場の不平不満に繋がり、ひいてはスタッフのやる気の低下、チームの業績不振も起こります。このたび『正しい目標管理の進め方』を上梓された中嶋哲夫氏が、部下が納得し、仕事へのモチベーションを高める評価のコツをお教えします。
仕事も知らないくせに(怒)
営業マンとして4年目の佐藤君と、佐藤君の会社の先輩で、今では目標管理の達人となった・中嶋先生がカフェで話をしています。佐藤君、かなり怒っているようです。
佐藤:中嶋先生、聞いてください。うちの会社の人事評価はひどいんです。
中嶋:かなり怒っているな。何がひどいの?
佐藤:仕事も知らない課長が「君の評価は~~」ってやるんです。
中嶋:仕事を知らないって、どういうこと?
●佐藤君の怒り①:課長は仕事の中身を分かっていない!
佐藤:課長は自分の担当顧客で手一杯。私の担当顧客を訪問したことがありません。ボクのメールにもほとんどレスなし。指示も質問もほとんどありません。あまり会社にいませんから、相談事は部長にしたりします。だからボクの仕事の中身なんか分かるはずがありません。
中嶋:なるほど。
●佐藤君の怒り②:予算達成度だけで評価する!
佐藤:なのに、人事評価については自信満々。「佐藤君は予算達成度が97%だからB。会社の基準は100%がCだから、これでも良い評価だよ」なんて言うんですよ。ボクのやっている仕事の難しさなんか無視です。個人目標だって、無理やり数字を上乗せしたくせに。
中嶋:その課長って、営業部は長いの?
佐藤:いいえ、2年目です。
中嶋:それなら仕事を知らなくて当然だね。理想を求めても無理だよ。
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