ベストセラーより「面白い本」に出会う簡単6秘訣 ネットや書店で「自分に合った本」を探すコツ
ここまで紹介したように、私は本の情報をインターネットから得ることが多いが、しかし、年間に刊行される本の点数は、日本国内だけでも7万点以上あり、ネットの情報だけではとてもカバーしきれない。
そこで、いい本を見落とさないよう視野を広げておくために、書店を回るのである。
とはいっても、新刊のベストセラーが目立つ場所に置かれ、あとはさまざまな本がジャンル別・著者名順に並んでいるような「普通の書店」だと、いい本は見つけにくい。
そのような書店ではなく、私が好きでよく訪れるのは、「本を発見しやすい書店」だ。大事なのは店の規模ではなく、働いている書店員さんの「目利き」の能力で、それによって書棚のパワーはまったく変わってくるのである。
目利きの書店員さんのいる書店へ行くと、ベストセラーでも新刊でもないけれど、どこかの誰かに突き刺さりそうな本が書棚に並んでいて、相性のいい人たちを待ってくれているのである。
いい本屋さんには「本棚の文脈」というものがあり、そこで思いもよらなかった本の存在を知ることができる。こういった書店で、自分にとっての「いい本」「面白い本」を見つけられる機会が、私の経験上、とても多い。
私が好きな都内の書店については、「『読みたい本』が見つかる!『いい書店』3大共通点」で紹介しているが、本と読者のあいだに「相性」があるように、本屋さんと読者のあいだにも「相性」が出てくるので、自分にとって「本を発見しやすい書店」を見つけてほしい。
そういった書店を歩いてみると、自分が「いま読みたい」と思える本にふっと出会えるはずだ。
「没頭できる読書」が「世界を知る手がかり」になる
あらゆる本は楽しむためにある。だから、「難しい本」を読むのが大変なら、「自分のスキルに合った本」を読むのがいい。
もし、ドイツ哲学に触れたいのなら、いきなり名著に挑戦するのではなく、入門書を読んだり、あれば漫画版を手に取ったりする方法もある。
多くの人が絶賛する本であっても、自分の「知肉」にならないのであれば、それはたんなる文字の集まりを「読んだ」という記録に過ぎない。
読書はどこまでも「自分のため」である。「自分にとって面白い本」「いま読みたい本」を見つけ、夢中になれる読書体験を積み重ねていけば、自分の中に確実に「知」が蓄積されていき、世界のアウトラインを学ぶ手助けとなるはずである。
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