あなたにも出来る!社労士合格体験記(第25回)--つかの間の達成感、そして行政書士試験が間近に迫る


視点を変えると例外が原則に

ところで、社労士各科目にも行政書士の勉強が役立つ部分があります。「不服申立て」で学ぶ、裁判に関する頻出の論点です。たとえば雇用保険法では、「処分の取消の訴えは、当該処分についての再審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経た後でなければ、提起することができない」。健康保険法では「処分の取消の訴えは、当該処分についての再審査請求又は審査請求に対する社会保険審査会の裁決を経た後でなければ、提起することができない」などです。

実は、この「処分の取消の訴え」は、行政事件訴訟法に定められています。そして、第8条には「処分の取消の訴え」は、原則、「審査請求をすることができる場合においても、直ちに提起することを妨げない」とし、「ただし、法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、この限りでない」と規定しているのです。

つまり、行政訴訟という大枠から見ると、社労士関連の法律が例外だということがわかります。

そして、社労士では例外扱いの、「特別加入の承認に関する処分については、審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経ずに、直ちに処分の取消の訴えを提起できる」という労災保険法の論点は、視点を変えて行政事件訴訟法から見れば、原則の規定になるのです。

次回は、妻の厄年?です。

【毎月第2・第4火曜日に掲載予定】

翠 洋(みす・ひろし)
1958年愛知県生まれ。国際基督教大学教養学部卒業後、ラジオたんぱ(現・ラジオNIKKEI)入社。番組制作、報道、出版事業などを経て45歳で退職。延べ1年半の失業期間の後、NHK「地球ラジオ」の専属ディレクターとして3年勤務。その間、ファイナンシャル・プランナー(AFP)に登録。2007年4度目の挑戦で「行政書士」合格後、行政書士法人で外国人の日本在留ビザ申請代行業務に従事。「社会保険労務士」には、2008年4度目の挑戦で合格。現在は、職業訓練講師として「人事労務基礎科」「基礎演習科」などを教えている。趣味はアルトサックス演奏、温泉巡り。「語学オタク」。

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