筆者は全日本軟式野球連盟の取材も行っているが、全軟連そのものは学童野球のルールの改正や健康面への配慮など、様々な改革を打ち出してはいる。しかし、その傘下の地方ブロックでは、年配の指導者が多くて、なかなか改革が進まないのだ。
地域によっては、新しい取り組みをしようとした少年野球チームが地域の交流戦から排除されることもある。また、そういうチームに限って試合前に審判が、グローブやバットなどが「公認」のものかどうか、念入りにチェックしたりする。チーム指導者にとっては、それが無言の圧力にもなる。
小学生のリーグの設立は、こうした古いしがらみを振り切って、小学生の「野球好き」を一人でも多く生み出すための「改革運動」という側面もあるのだ。
この日は5チームが集まって3試合が行われた。試合時間は90分、球数制限もある中で、子どもたちは思い切り野球を楽しんだ。試合の後は白根尚貴氏が投球、打撃を披露した。「山陰のジャイアン」と言われた剛球、豪打は引退後も健在で、子どもたちは驚きの声を上げていた。さらに白根氏は、子どもたちにノックも行った。丸一日、子どもたちは野球の楽しさを堪能した。
手作りのリーグはまだ始まったばかり
今後の展望について、倉敷フューチャーズの三浦英樹監督は、「チーム数をもっといっぱい増やしたい。そして力に応じてレベルを分けた方が面白いかもしれない。私としては、とにかく中学、高校、大学まで野球好きのままで、ずっと続けてほしい」と語る。
倉敷ジュニアリバティーズの後藤尚毅GM兼任監督は、こう締めくくった。「今は、岡山、倉敷、福山のチームが寄り集まってリーグ戦をしていますが、それぞれの市内でリーグができるようになればいいと思います。
同様の草の根のリーグが全国で誕生しつつありますので、そうしたリーグとも連携したい。
さらに、中学や高校のリーグ戦とも連携したいですね。率直に言って、新しいことを始めようとすれば、いろんなプレッシャーはあります。でも、一緒にやる仲間が多ければ多いほど、面白いことができると思います。ここからスタートですね」
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