小中学生の「野球肘検診」実施が重要視される背景 全国各地で実施も、ほとんどがボランティア

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3月20日に開催された兵庫野球肘検診(筆者撮影)

今年3月下旬、神戸市で「兵庫野球肘検診(前回まで神戸野球肘検診)」が行われた。「野球肘検診」とは、主として中学生以下の野球選手について肘や肩、腰などの検査を行って、故障個所を発見し、必要に応じて医師を紹介したり、治療のアドバイスを行うイベントだ。

特に「野球肘」の発見が重要であるために「野球肘検診」と言う名前がついている。

早期に発見すれば完治でき後遺症もない

成長途上にある小中学生時代に、投球練習などを過度に行うと「野球肘」と総称される障害を負う危険性が高まる。「野球肘」には、内側靱帯、筋腱付着部の損傷と、外側靱帯の骨軟骨がはがれるOCD(離断性骨軟骨炎)がある。

実際の検診の様子(筆者撮影)

ともに軽症のうちは一定期間、練習を休むなどすれば治癒するが、重症化するとOCDは手術が必要になるほど深刻になる。また手術によって治っても、以後、競技が続行できなくなったり、日常生活に支障をきたすことさえある。

「野球肘」は早期に発見すれば、完全に治すことができ、後遺症も残らない。そこで、整形外科医や理学療法士、野球指導者などが声を上げて、全国で「野球肘検診」が行われるようになった。

兵庫県の野球肘検診は、一昨年まで1000人程度を集める大規模なものだった。今年は会場も変更し、人数も480人と少なくなったが、それでも2年ぶりに実施することができた。この検診の主催者である兵庫野球指導者会(HBCA)の谷中康夫代表は語る。

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