学童野球で野球好きを生む地域リーグが広がる訳 子供を育てる本格的な山陽フロンティアリーグ

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倉敷フューチャーズの三浦英樹監督は、10年にわたってチームを運営してきたが、後藤氏の考えに賛同して、リーグ戦を立ち上げることとなった。

倉敷フューチャーズの三浦英樹監督(筆者撮影)

「リーグ戦はトーナメントに比べていろんなことが楽なんですね。トーナメントの場合、次勝つか負けるかで予定が決まるから、全体で何試合できるのかがわからない。

次の日程も決まらない。それに選手や保護者は“次は絶対勝たないけん”とがちがちになります。

リーグ戦は勝ち負け以前の話がお父さん、お母さんとできるのがいいですね。それにリーグ戦なら、選手が“僕、投手やりたい”といったら、挑戦させることができます。

そのかわり“四球2つ出したら交代ね”などと決めて、経験してもらいます」

リーグ戦なら選手にチャンスを与えることができる

後藤監督はリーグ戦のメリットについてはこう考えている。

「いろんな選手を使えるのがいいですね。“絶対勝たないとだめ”ではなく、野球を通じて楽しく交流を深めることができます。子供たちはのびのびできますし。

シーズン通して対戦がありますから、お互いのチームの選手を覚えることもできます。この間打たれたあの選手を次はどうやって抑えよう、攻略しようとか、子供たちが自分で考えて工夫することができます。うちの選手は少なくとも投手、捕手を含めて3つくらいのポジションは守れるようになろうと考えています。そのチャンスを与えることにもなります」

同時に、選手の健康面への配慮には気を遣う。

「小学生の間は絶対にケガをさせたくないです。特に球速が出る選手や、早く成長する選手は気を遣いたいです。選手がどのタイミングで、どのポジションで花開くかはわかりません。その時に使い過ぎて肩やひじを壊させたくないんです。先日も、入団希望の子が来ましたが、医師の診断で故障が見つかってチームに加わることができませんでした」

始球式をする白根尚貴氏(筆者撮影)

開会式の後、福山ウエストの総監督をしている、元ソフトバンク、DeNA選手の白根尚貴氏が始球式を行って、開幕戦が始まった。

5チームの中には選手数がぎりぎりのところもある。そういうチームでは小学校低学年の子も守備に就いたり、打席に立つ。かなり力量差がある子供が試合をしている印象を受けた。

以前このコラムで書いたように、こういう時にはしばしば「盗塁の無限ループ」が発生し、大きい子のいるチームが延々と加点するようなケースが見られたが、この日はそれはなかった。

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