「海の森水上競技場」が負の遺産を回避するカギ 五輪施設の課題点は認知度向上とアクセス改善

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五輪の施設として使われた海の森水上競技場は4月29日に再開業した(筆者撮影)
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2022年度に入り、東京五輪・パラリンピックの施設活用が本格化している。筆頭である新国立競技場では、4月29日にJリーグ初となるFC東京対ガンバ大阪戦が開催され、4万3000人超を動員。その後も5月8日のセイコーグランプリ陸上、14日のWEリーグ・INAC神戸レオネッサ対三菱重工浦和レッズレディース戦などのスポーツイベントが組まれている。

海の森水上競技場は4月末に再開業

東京都が整備した5つの新規恒久施設も同様だ。2021年10月にいち早く再開業した夢の島公園アーチェリー場に続き、4月29日には海の森水上競技場がオープン。当日は冷たい雨の降るあいにくの天候ではあったが、午前中からオープニングイベントが開かれた。

ステージプログラムのメインは東京五輪ボート女子軽量級ダブルスカル日本代表の富田千愛(関西電力)、同パラカヌー日本代表の瀬立モニカ(江東区カヌー協会)、プロフィギュア選手の村上佳菜子らによるトークショー。約2000の観客席の8割程度が関係者やファンで埋まり、盛り上がりを見せた。その後、深川富岡八幡 葵太鼓やアイドルグループ「仮面女子」のパフォーマンスも場に華やかさをもたらした。

オープニングイベントの様子(筆者撮影)

さらに、約79haという広大な敷地を生かし、アイドルの野外フェス「クロフェス2022」(主催=テレビ朝日/ライムライト)も30日にかけて2日間実施され、こちらも盛況を博した。

一方、競技体験会も4月29~5月5日にかけて行われた。

初日はボート・カヌー・パラトライアスロンの3種類の体験ができるようになっていて、予約は満員。筆者も4人乗りボートにトライしたが、オールを漕ぎながら全長2000mの競技コースを走るというのは、なかなか経験できない貴重なチャンス。取材を忘れて必死に取り組んでしまったほどだ。

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