社会人大学院で「生涯の同志」得た41歳男性の青春 涙や退社伴う「大人の自分探し」の末に得たもの

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でも、「目的あっての上場」という考え方もあることがわかって、腑に落ちたんです。自分の中にあった先入観に気づき、間違っていたなと思った瞬間でした。

学び直しは「確保と覚悟」が重要

角田:学び直し経験者として、國則さんはほかの人に学び直しを勧めたいと思いますか?

國則:勧めたいですね。与えられた仕事をこなしている人生を新しく変えなきゃいけないのもあるだろうし、なにかしたいなら積極的にやったほうが面白いですよね。

あとは、自分を追い込みたい人にもオススメです。僕の性格の問題なんですけど、僕は強制された時間を作らないと頑張れないんです。だから、時間の「確保」をしたうえで、お金をかけて行くことで発生する「覚悟」を作って、自分を追い込もうと思いました。

角田:「確保と覚悟」ですね。うまい! 

國則:筋トレと同じですよね。パーソナルトレーニングを受けるのは、先生のもとで効率的に鍛えるためじゃないですか。自分でできる人は、自分でやってもいい。

角田:でも、自分でできない人が大半ですもんね。

國則:なかなか難しいですよね。もちろん、課題や厳しいフィードバックに打ちのめされて途中で辞める人もいましたけどね。0から10まで積み上げて、でもプレゼンの場で講師の人にダメ出しされて振り出しに戻って……の繰り返しなので。

角田:新しくビジネスを創るわけだから当たり前と言えば当たり前だけど、自分を否定されたような気持ちになる人もいるでしょうしね。

國則:無事に卒業できても、「自分探しをしたはいいけど、とくに行動に移してはいない」という人もいると思います。だからこそ、僕はクラスメートには「あれからどう?」「起業するの?」って聞いていますね。

角田:一生の友達だからこその叱咤激励ですね。実際のところ、全員が全員、起業したりビジネスを作るのは難しいかもしれませんが、でも、自分を追い込もうとする人たちが集まるのって素敵ですね。言葉はあれだけど、変態的というか。

國則:実際、「みんな変態だよね」って言い合ってましたよ(笑)。でも、前向きな、いい変態なんですよ。

角田:ちなみに、学費はいくらぐらいでしたか?

國則:2年で約300万円です。自分は教育ローンです。会社から補助金が出る可能性のあるサラリーマンと違って、経営者はなんの補助金もないので、「くそっ」と思ったこともありましたよね(笑)。

角田:周りの新規事業担当や部長さんたちは会社から出るなかで、ですもんね。でも、それも先行投資ですよね。

國則:そうですし、自分のケツを叩くために行ってたら、結果的に青春だった、という感じですね。(構成:岡本拓)

角田氏と國則氏(撮影:尾形文繁)
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角田 陽一郎 バラエティプロデューサー/文化資源学研究者

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かくた よういちろう / Yoichiro Kakuta

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者。東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビ入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社goomoを設立。2016年にTBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出など多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院博士課程にて文化資源学を研究中。著書:小説『AP』『最速で身につく世界史/日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。

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