「モノのインターネット」の普及は進むのか 新たなバズワードにIT業界は沸いてるが…
今年のCESでは、正式出展していない大手テクノロジー企業も次世代ネット家電関連で存在感を示しそうだ。
たとえば昨年、iPhoneやiPadで操作可能なネット家電を開発するためのプラットフォーム「ホームキット」を発表したアップル。同社自体は出展しなかったものの、ホームキットで動くホームオートメーション機器はCESでいくつもお目見えした。
IoT市場での成否は企業の命運を左右するかもしれない。市場調査会社IDCによれば、世界のIoT市場の規模は2013年の1.9兆ドルから2020年には7兆ドルを超えるという。こうした予測を受けて、さまざまなタイプの企業がIoT市場に参入したというわけだ。
意外な組み合わせでのパートナーシップも
なかには「えっ」と思うような相手と手を組み、一見するとネット接続など必要なさそうな機器を開発している企業もある。それでもその製品は、何らかの形で消費者の関心を集めることになるかもしれない。
たとえば今回、出展された「リーモ」と「ミョー」はどちらも見た目は腕時計のバンドのよう。だが腕を振ったり特定のジェスチャーをすることで家庭内のさまざまな機器とつながり、ゲーム機や電話を操作したりすることができる。
ニッチ市場を狙っている製品もある。たとえばタッグ社のGPSを使ったペット追跡システムなら、ペットが今どこにいて、現地の気温はどれくらいかを確認できる。ヘクソスキン社のネット接続スポーツウエアを着ていれば、たとえ外国のような遠隔地にいても、コーチは選手の心拍数などをチェックすることができる。
「どれもネットにつながることによって命を吹き込まれた製品だ」とアクセンチュアのカランは言う。「見た目の美しさとファッションが重要な要素となる。家の中に置かれたり毎日身につけたりする製品だ」