首脳集結!"新春モーターショー"は大盛況 ラスベガスの家電展示会で次世代車が花盛り
1月9日に幕を閉じる世界最大の家電ショー「International CES 2015」(米ラスベガス)。過去数年は4Kテレビ、スマートフォン、ダブレットなどの展示が主だったが、2015年の展示で存在感を示したのが、インターネット・オブ・シングス(IoT=モノのインターネット)を駆使した、次世代車「コネクテッドカー」やドローン(無人飛行機)だった。
こうした中、目立ったのが自動車や関連企業の展示である。米調査会社によると、ネットに常時接続できるコネクテッドカーの販売台数は14年、北米市場で前年比約8%増加。25年には約4倍の2284万台になると予測されており、世界ではさらに大きな市場拡大が見込まれるため、自動車会社、ハイテク企業ともに車関連の開発には力を入れている。
ベンツが放った超高級自動運転車
自動車会社では今回初出展の独アウディ、独ダイムラーのメルセデス・ベンツ、独フォルクスワーゲン、米フォード、米ゼネラル・モーターズ(GM)、トヨタなどが出展した。ダイムラーのディーター・ツェッチェ会長は、基調講演でロボットを伴って登場。運転手なしで自動運転できるプラグイン・ハイブリッド車「F015ラクジュアリー」を披露した。
同車は外部ネットワークと接続するために、車内のドアなど6カ所にデジタルディスプレイを設置、目や手の動作で操作できる。前面には各種センサーがあり、人が安全に横切るような仕組みも構築した。後部の中央にはQRコードも表示できる。ツェッチェ会長は「この車は単なる移動手段を超えており、究極的には動く居住空間になるだろう」と語った。
基調講演にはこのほか、米フォード・モーターズのマーク・フィールズCEOが登壇。かつてCESの基調講演といえば、ハイテクや家電企業のトップの独壇場だったが、近年は自動車企業幹部も常連となっている。
自動車関連企業の展示で気合いが入っていたのは、部品大手の米デルファイ・オートモーティブ。各社の展示ブースが並ぶホール内だけでなく、コンベンションセンター手前広場にもブースを設置。その側には、自社の自動運転システムを搭載したクルマの試乗スペースも設けていた。同システムではフロントガラス上部に設置したカメラでカメラの状況をコンピューターに判断させ、これを基に自動運転を行う。車のバンパー付近にはレーダーがあり、物体との距離感を把握する。後部座席前には車が自動運転している模様を映し出すスクリーンがあり、コンピューターが何を認識しながら自動運転をしているのかがわかるようになっている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら