「メモリ特需」で日本の製造業は大復活する 東芝の大逆転はあるか?半導体新技術の実力

ハードディスクからフラッシュメモリへの大転換
前回述べたように、IoT関連市場が自動車を超える巨大なマーケットに成長することは間違いない。しかし、「その恩恵は、いつ、どれくらい受けられるのか」という話になると、過去の産業革命がそうだったように、IoTによる革命も1~2年で成し遂げられるものではなく、おそらく今後、20年ほどかけて着実に進んでいくことになると見られていた。したがって、ある程度時間をかけて、日本企業を潤していくものと考えられていた。
ところが、最近になってにわかにモメンタムが変わりつつある。半導体、特にメモリが爆発的な成長を遂げようとしているからだ。
現在、世界のデータセンターの能力はおよそ8ゼタバイトである(1ゼタバイト≒10億テラバイト、1テラバイト≒1000ギガバイト)。言い換えるなら、これが全世界の情報処理量だ。しかし東京オリンピックが開かれる2020年には、これが44ゼタバイトまで達するといわれている。この予測が正しければ、世界のデータセンターのハイエンドサーバーが5倍強に膨らむわけだ。
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