東芝、重すぎるNANDへの5000億円投資

四日市に半導体の新工場建設へ

四日市工場の隣接地を取得してNAND型フラッシュメモリの新工場を建設へ

東芝は三重県・四日市市に半導体・NAND型フラッシュメモリの工場を新設する方針を固めた。現在の四日市工場に隣接する土地の取得に向け手続きを進めている。投資規模は4000億~5000億円になる見通しだ。投資は既存の四日市工場と同様に半導体大手の米サンディスクと折半して行うとみられ、東芝自体の負担は2000億~2500億円に抑えられるとみられる。それでもこの負担はきつい。

なけなしの自己資本食い潰すも、投資は必要

東芝は一連の不適切会計問題で収益が悪化、2015年12月には白モノ家電やPC、テレビなどで1万0600人のリストラ策を発表したばかりだった。リストラ費用の計上で、自己資本は2016年3月期末には4300億円程度まで低下し自己資本比率は10%を割る見通し。

自己資金での半導体への大規模な投資は資金が足りずほぼ不可能だ。「特設注意市場銘柄」に指定されているため、市場からの公募増資も厳しい。借り入れでの資金調達が有力だが、さらに自己資本比率を悪化させることになる。

にもかかわらず、なぜ、投資を敢行するのか。

頼みの綱のNAND型フラッシュメモリ

新工場では、データセンターやスマートフォンなどに使用される3次元構造のNAND型フラッシュメモリ(フラッシュメモリ)を製造する。

フラッシュメモリはここ数年、東芝の利益の大半を稼ぎ出している屋台骨だ。世界シェアは韓国のサムスン電子に続いて2位(iHSテクノロジー調べ)と競争力もある。

次ページ資金を先食いする事業構造
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