東芝、過去最高額となる課徴金73億円の意味

株主からも賠償請求、見えない最終損失額

会見で頭を下げる室町正志社長。今後は証券取引等監視委員会から異例のフォローを受ける(撮影:梅谷秀司)

「過去最高額となる課徴金命令が出されたことを真摯に受け止める」。

東芝の一連の不適切会計問題を受け、証券取引等監視委員会(監視委)は金融庁に対して73億7350万円の課徴金の納付を東芝に命じるよう勧告した。東芝の室町正志社長は会見で陳謝し、再発防止を改めて誓った。

監視委は、歴代経営幹部たちに聞き取りを行うなど独自に調査を進めてきた。問題の背景について、「歴代社長が認識していたものもあるが、その全体像を把握するものがいない中で、広範に不適正な会計処理が継続された」と指摘した。

不名誉な過去最高額の課徴金

監視委が課徴金の算定の根拠としたのは2つ。1つが2012年3月期と2013年3月期の有価証券報告書を「重要な事項につき虚偽の記載がある」と認定。東芝は2010年3月期~2014年12月期の報告書の修正をしているが、特に税引き前損益で800億円以上の修正した2期が問題視された。2つ目が虚偽の報告書をベースに社債発行をしていたことだ。

その結果、虚偽記載の課徴金としてはIHIが支払った約16億円を大きく上回る過去最高額となった。室町社長は、「特段の事情がない限り、認定された事実、納付すべき課徴金の額について認める」と明言。通常であれば勧告から1カ月程度で支払い命令が下る。

異例だったのは、監視委が東芝に対して一定期間の「フォロー」を決めたことだ。管理体制の確立を主目的としており、金融庁とも連携していく方針だ。ただ「具体的に何をするのかは今後検討したい」(監視委)と期間や方法については未定としている。

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