45兆個の「センサー市場」は日本の独壇場だ

シェア50%超!IoTは日本の救世主になる

現時点で日本企業が持つ技術の優位性は極めて高い(写真:chombosan / PIXTA)
デジタル家電全盛時代、海外勢の後塵を拝してきた日本のエレクトロニクス産業だが、ここへ来てその流れが大きく変わろうとしている。
「IoT(Internet of Things)」の時代が到来したからだ。「第4の産業革命」ともいわれる「IoT」時代の到来が、なぜ日本のエレクトロニクス産業の救世主となるのか。さらには、世界の製造業の勢力図をどう変えるのか。35年以上にわたって第一線を走ってきた国内最古参の半導体記者で、近著『日・米・中 IoT最終戦争』を上梓した泉谷渉氏が展望する。

あらゆるモノにセンサーが付く時代へ

『日・米・中 IoT最終戦争: 日本はセンサーとロボットで勝つ』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします) 

IoT時代の到来は、日本に強烈な追い風になる。なぜか。

人を介さない社会を目指すIoTにとって、最も重要な電子デバイスはセンサーだ。従来はCPUやメモリーだったが、これからは人間の五感である「見る」「聞く」「話す」「かぐ」「触る」に相当する部分を鋭く機能させることが欠かせない。情報を自動的かつ正確にインプットできなければ、アウトプットもできない。すべてはセンサーから始まるわけだ。

すでにアメリカの産業界では、3年ほど前から「トリリオンセンサー」という言葉が飛び交っている。つまりIoTの時代になれば、要であるセンサーは1兆個も必要になるというわけだ。しかし、この予測は甘い。筆者の計算によれば、低く見積もっても45兆個は必要になる。

たとえば、橋やトンネルなどにセンサーを付け、構造物としての安全確認や交通安全、周辺の治安維持に役立てるという使い道が考えられる。もちろん付けるセンサーは1個ではなく、構造物の大きさによって数百単位になるだろう。これを世界中で展開するなら、それだけで膨大な数のセンサーが必要になるはずだ。

また今後、間違いなく車にもセンサーが搭載される時代が来る。やはり世界中の車の数を考えれば、これまた膨大な数になる。これらを積み上げると、軽く45兆個ほどに達するのである。

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