有料会員限定

「必要なのは理想と夢と希望、困難の中に『運』がある」 人生哲学|日本電産会長 永守重信

✎ 1〜 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
ながもり・しげのぶ 1944年京都生まれ。職業訓練大学校(現職業能力開発総合大学校)電気科卒業。1973年に日本電産を設立し、社長に就任。積極的なM&A戦略を展開し、世界最大のモーターメーカーに育て上げた。会長兼社長(CEO)などを経て、2021年から現職。2018年に京都先端科学大学を運営する学校法人永守学園理事長に就任。(撮影:ヒラオカスタジオ)

特集「2022年大予測」の他の記事を読む

たった4人で立ち上げた会社を世界一の総合モーターメーカーに育て上げた日本電産の永守重信会長。自身の人生哲学を詰め込んだ『成しとげる力』が2021年11月に刊行された。生き方や経営、教育についてどう考えているのか、本人に直撃した。

──「兆円企業」を目指すなど創業時の目標を実現しました。

成し遂げるというのは、自分の抱いている夢を実現させることだ。ものすごい苦労の道となる。私もやりたいことをいくつも捨てて何を優先するか絞り込んできた。

必要なのは理想と夢と希望だ。私は28歳で独立した。子どもの頃、友人に金持ちの家の子がいた。私は貧しく汚い服を着ていたが、彼はステーキを食べ、詰め襟の服を着ていた。「お父さんは何をしているか」と聞けば「社長だ」と。そのとき社長になる思いが芽生えた。彼の父から「社長は簡単じゃない」と聞いた。荷車を引く昔の写真を見せてもらい、「今からよっぽど頑張らないと無理だ」と教えてくれた。簡単に独立する人もいるが、会社は大きくならない。基礎ができていないからだ。

関連記事
トピックボードAD