コロナ禍は日本の社会をどう変えたのか。ポストコロナ時代の上手な生き方とは……。解剖学者で、当代きっての論客である養老孟司氏に聞いた。
──大病を患ったということですが、この2年はどう過ごしていましたか。
だいぶ緩い感じで過ごしました。ゆったりとね、歳も歳ですから。ペンディングになっていた仕事が秋ごろからは元に戻ってきたが、少し体力は落ちた。しみじみとそう感じる。動かなかったからか、病気を患ったからなのか……。
──コロナ禍の世の中をどう見ていましたか。
みんな、「これでいいんですか?」と立ち止まって、世の中のことを考える時間を持てるようになった。僕が理不尽だと思うのは自殺問題や虐待問題です。10代、20代の人たち、30代の若い人たちが命を落としている。
今の子どもは大人への準備だけ進めているように見えます。まるで小さな大人。親がどういう学校に入れて、どういう職業に就かせてみたいなことをやっているから、子どもが本来の子どもとして存在しなくなっちゃった。
みんなで手抜きをしたそのツケが回ってきた
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら