有料会員限定

「真の民主主義があってこそ強力な市場が形成される」 格差と分断|米シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス教授 ラグラム・ラジャン

印刷
A
A
Raghuram Rajan 1963年インド・ボーパール生まれ。米マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得。2003年IMF(国際通貨基金)のチーフエコノミストおよび調査局長、2011年に米金融学会会長、2013年にインド準備銀行総裁を務める。専門は銀行論、企業財務論、経済開発論。(ロイター/アフロ)

特集「2022年大予測」の他の記事を読む

先進国の中で広がる格差と分断。人種問題や所得差が背景となって格差が固定化し、極右勢力の世界的な台頭にもつながっている。近著『第三の支柱』でコミュニティーの視点から問題を分析した米シカゴ大学のラグラム・ラジャン教授に、迫り来る民主主義の危機について聞いた。

──新型コロナの先行きが不透明で、経済の行く末を見通すことが極めて困難になっています。

ダウンサイドリスクとしては、サプライチェーンの混乱による成長の著しい鈍化や、財政・金融面での経済刺激策によって、需要が供給を過度に上回っている。気になるのはインフレが一過性なのか、今後も続いていくのかだ。新型コロナに対する金融市場の反応は、2020年初めに比べ落ち着いてきた。ただ、インフレ率はこれまでに中央銀行が耐えてきた数字をはるかに上回っている。

中央銀行がインフレを抑えられるという信頼を失ってしまえば、今後のインフレ対策が難しくなる。ほとんどの中央銀行は、インフレを一過性のものと捉え落ち着くのを待とうとしているが、私は待つ余裕はないと思う。金融市場が中央銀行への信頼は失われたと感じ、事態は悪化するというのが悲観シナリオだ。

──2兆ドル規模のバイデン米大統領の経済対策が可決されれば経済の問題点は解消されますか。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
トヨタが新型クラウンから始める販売改革の衝撃
トヨタが新型クラウンから始める販売改革の衝撃
平気で「サラダ」を食べる人が知らない超残念な真実
平気で「サラダ」を食べる人が知らない超残念な真実
任天堂Switchが「6年目でもまだまだ売れる」根拠
任天堂Switchが「6年目でもまだまだ売れる」根拠
平気で「漬物」を食べる人が知らない超残念な真実
平気で「漬物」を食べる人が知らない超残念な真実
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
2022年大予測
ネット配信|ネットフリックス共同CEO テッド・サランドス
チャレンジ|東京五輪スケートボード金メダリスト 堀米雄斗
闇の正体|作家 桐野夏生
脱成長|解剖学者 養老孟司
オミクロン|獣医師・博士(獣医学) 水谷哲也
資本主義|日本総合研究所理事長 翁 百合
エンパシー|ライター・コラムニスト ブレイディみかこ
人材活性化|サントリーホールディングス 社長 新浪剛史
性差と賃金|日本労働組合総連合会 会長 芳野友子
経済安保|経済安全保障担当大臣 小林鷹之
エネルギー|IHSマークイット副会長 ダニエル・ヤーギン
格差と分断|米シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス教授 ラグラム・ラジャン
生き方|アンドリュー・スコット×リンダ・グラットン×平野未来
人生哲学|日本電産会長 永守重信
持続可能性|日本経済団体連合会会長(住友化学会長)十倉雅和
不確実性|仏パリ経済学校教授 ダニエル・コーエン
世界の課題|経済学者・思想家・作家 ジャック・アタリ
池上彰が先読み
2022年大予測
108テーマで未来の激変をすべて先読み!
国内外の主要スケジュール
2022年 中国と選挙、金融に大注目!
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内