ジャーナリストの池上彰氏は選挙、中国、新しい資本主義の3つを2022年の注目テーマに挙げた。ポイントを解説する。
1. 日・米・韓で選挙
日米政権に逆風 混戦模様の韓国
衆議院議員選挙が政権選択選挙であるのに対し、参議院議員選挙は現政権に対する通信簿といった位置づけだ。2021年の衆院選で自民党は、大物議員が一部落選したものの善戦した。ただ、有権者が抱く「政治と金」への不満は根深く、衆院選後も文書通信交通滞在費などの問題が後を絶たない。このため、22年夏の参院選で自民党にお仕置きをしたいと思う人は結構いるはずだ。立憲民主党代表は旧民主党色が強かった枝野幸男氏から泉健太氏に交代し執行部も一新した。参院選はそれなりの地殻変動が起こりうる。
22年11月の米中間選挙は支持率低迷のバイデン政権(民主党)に厳しいとの見方が大勢だ。そもそも中間選挙はレーガン政権以降、大統領の政党が議席を減らす傾向が強い。ただ今回は、選挙結果を左右する上・下院それぞれの事情が波乱要素だ。
人口比例で各州選出議席数が割り当てられる下院は、ニューヨーク州で1議席減、テキサス州で2議席増などとなる。テキサスは保守的な共和党の牙城だが、IT系企業などの誘致で人口が急増。民主党支持者の多い地域からの流入もあり、選挙行動がどうなるかだ。
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