激動を続けるエネルギー市場。2022年にはどう展開するか。エネルギー問題の世界的権威で、国際的な情報分析会社IHSマークイットの副会長を務めるダニエル・ヤーギン氏に聞いた。
──21年はエネルギー価格の高騰が世界経済を揺るがしました。
石油に端を発しなかったという点で特異なエネルギー危機だった。コロナ禍からの経済回復と、中国経済過熱による石炭の不足から始まった。それは欧州でのLNG(液化天然ガス)需要増大へつながる。北海で風が弱く、欧州の風力発電も低迷した。これらが価格を想定外に高騰させ、欧州とアジアでのエネルギー危機を招いた。
石油は、天然ガスからの代替需要や、中期的な需給引き締まり観測から追随して値を上げた。
──22年はどう予想しますか。
石油価格でいえば、1バレル当たりおよそ65〜85ドルの範囲で推移するとみている。100ドル乗せという見方も1カ月ほど前にはあったが、消費国の戦略備蓄放出や、新型コロナ変異株(オミクロン株)の出現で状況が変わった。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら