これがニッポンの管理職だ!--特集/管理職「超」入門・あなたが部下を持ったとき
コンプライアンスなど「守り」も必要に
業績を上げるだけではない。コンプライアンス(法令順守)の徹底や、情報漏洩などのリスク対応も管理職の重要な役割になっている。企業では、コンプライアンスの重要性が叫ばれ、対策も取っているが、それでも不祥事は消えない。
コンプライアンスの主役も管理職だ。談合などの法令違反から、交際費などの社内ルール違反、社会常識に反する行為など、自分自身はもちろん、部下も厳しくチェックしなければならない。
部下の健康面にも配慮が必要だ。最近注目されているのが、うつ病予防などのメンタルヘルス。部下がメンタルヘルス不全に陥れば、当然パフォーマンスが低下する。事故や顧客からのクレームにもつながりかねない。さらに、管理職の4割が自分自身のメンタルヘルスにも不安を感じている。
以上を見ると、会社が抱える経営課題の克服が、まさに管理職の双肩にかかっているといえるだろう。
最近では、意思決定の迅速化や人件費削減などを目的に組織のフラット化を進め、管理職のポストを削減する企業が増加。バブル崩壊以降、採用人員の削減で後輩がいないまま、突然管理職になるケースもある。
一方で、リーダーシップの発揮や部下の人材育成を期待して、あらためて組織形態を見直す企業も出てきている。技術開発部門で「係長」を復活させたトヨタ自動車もその一つだ。管理職のマネジメント能力の向上こそ、会社成長のカギを握っている。
週刊東洋経済1月15日号の特集/管理職「超」入門では、現代日本の管理職に欠かせないノウハウを徹底紹介した。
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