学生の内向き志向が一段と進む--就活学生の就職意識
人事ソリューション企業のレジェンダコーポレーションの調査によると、就活学生の内向き志向は一段と進んでいる。
レジェンダ社が2012年4月入社を希望する学生に、勤務地に関してどのように考えているか質問したところ、「海外で働きたい」「海外で働いても良い」と海外勤務を許容できると回答した学生は41.4%(前年は47.7%)だった。
男女別の傾向を見ると、男子学生で海外勤務を許容できるのは49.4%。一方、女子学生で海外勤務を許容できると答えたのは33%にとどまる。
最近は、女子学生の方が元気なイメージがあるし、そのようにコメントする人事担当者も多いが、実際はそうでもない。
文系・理系別の傾向を見ると、文系学生で海外勤務を許容できるのは37.8%。理系学生で海外勤務を許容できるのは46.3%となった。
レジェンダ社の調査担当者は「理系の学生は、専門分野を活かすことが出来るならば、海外勤務を厭わないという傾向がある。一方、文系は国内にこだわるケースが多い」とコメントする。
また、留学歴があるか、ないか、で傾向を見ると留学経験ある学生のうち海外勤務を許容できると回答したのは70.3%。留学経験のない学生のうち海外勤務を許容できると答えたの36.5%だった。
「留学と海外勤務への意欲には強い関連性がある」(レジェンダ社)
日本は人口が減少しており、2040年には1億人を下回ると予想されている。今後、国内経済は大きく伸びず、企業は海外に展開せざるをえない。しかもビジネスチャンスが多いのは先進国よりも新興国であることが多い。中国、インドはもちろん、最近ではバングラデシュ、カンボジアなどでのビジネスに力を入れる企業も増えている。
内向き学生は新興国相手のビジネスに携わることができるのだろうか?内向き志向の学生の将来が心配だ。
(東洋経済HRオンライン編集長:田宮寛之)
【調査概要】
対象:2012年4月入社を希望する大学生・大学院生17万4316人
調査期間:2010年11月10 日~16日
調査方法:インターネット
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