勉強のムダ8割、どう選別すればいいの? 100点を取ろうとするから試験に落ちるのだ

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「捨てられない」の悩みは勉強の分野でも同じです……(kaka / Imasia)

学生時代だけでなく、大人になっても勉強は続く。ただ、家庭や仕事を抱え多忙な社会人にとって、資格や英語などの試験勉強は大きな壁となる。この連載では開成→東大→司法試験一発合格という「試験突破のプロ」鬼頭政人・資格スクエア代表が、悩めるビジネスパーソンからの勉強相談に鋭く切り込みアドバイスする。著者への勉強相談はこちらのフォームから!

鬼頭さんの著書『頭のよさとは「ヤマを張る技術」のことである』(KADOKAWA/中経出版)も発売中
【勉強相談vol.6】「ムダ8割」の削り方がわかりません
教員採用試験の、中学英語科を受ける予定です。以前一度だけ受けたのですが、滑りました。
当時は英語のリスニングがほとんどわからない状態で、一般常識は壊滅的。理科、社会、数学は、中高時代と変わらず60点レベルでした。全体的に(明らかに暗記不足だった一般常識以外は)鬼頭さんのおっしゃる「知識はあるが、知識同士がつながらず問題に対応できない」という段階だったのだと思います。
次回試験に向けては、現在、英語は単語・連語を覚え、過去問に取り掛かっています。それ以外は、優しい基本問題集を歴史から始め、地理、公民、理科、数学へと進め、慣れたら、参考書のレベルを徐々に上げていこうと考えています。
今年中にやることはこのくらいです。このように書き出してみると、すべて必要な勉強で、削るべき場所など見つけられませんし、むしろやるべきことがどんどん湧いて来るようです。鬼頭先生は以前のコラムで「あなたの試験勉強は8割がムダ」とおっしゃっていますが、どこから削ったらいいのかわかりません。
(44歳、女性、休業中)

 

もう、複雑骨折状態です

うーん、ご質問を一読しただけで勉強の効率の悪さが伝わってきますね……。これはいかにも、複雑骨折です。ぼっきぼきです。

英語のリスニングがほとんどどわからない状態で、どうしてそこに注力せず英単語・連語を覚えているのか。壊滅的だった一般常識の勉強をせず、なぜ60点も取れている理科、社会、数学の勉強から始めているのか、てんで理解できません。ある程度わかる分野の勉強をして安心感を得たいのか、得意科目で80点を取ってカバーしたいのか。いずれにせよ、すばらしく非効率です。

ご質問者様がやっているのは、言わば「100点を取るための勉強法」。そうなると、どこを削ったらいいのかわからない、だからといってすべて勉強する時間はない、だから受からない。至極単純な“負の連鎖”です。

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